障がい児者への
性暴力が
認められる社会へ


障がい児者への性暴力に関するアドボカシー事業

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障がい児者への
性暴力に対する要望


 

要望 1


刑法性犯罪処罰規定に「被害者が障がい児者であることに乗じた性犯罪」を創設してください

●被害者が障がい児者である場合、被害者と加害者の間には「それが性犯罪であるという知識・情報・判断」に、圧倒的な差が生まれます。また、「それが性犯罪である」と理解できても、「性犯罪から逃れるための知識・手段・時間」は、圧倒的に不利な状況に置かれます。
●加害者と被害者との間に大きな力関係が生じることを踏まえ、地位関係性に基づく性犯罪として、「被害者としての障がい児者」の概念を入れてください。


 

要望 2


1が困難である場合、被害者が障がい児者であることをもって、「準強制性交等罪」もしくは「準強制わいせつ罪」を適用してください。

●被害者が障がい児者である場合、被害者が抵抗の意志を示しても、第三者が「それは抵抗である」と理解することが困難な場合が少なくありません。また、「それは抵抗である」と認識できても、障がいのある被害者が裁判で「加害者が暴行脅迫を用いた」と立証することは、非常に困難です。
●障がいのある被害者が、第三者に抵抗の意志を示し、立証することが難しい現状を踏まえ、「準強制性交等罪」「準強制わいせつ罪」の「抗拒不能」の要件に「被害者が障がい児者であること」を盛り込んでください。


 

要望 3


1・2が困難である場合、刑法性犯罪の運用において、障がい児者の特性を踏まえた対応を義務化することを明言してください

●障がい児者が被害者である場合、性犯罪に対する認識、逃れる方法、裁判での証言に限界があること等を踏まえ、適切に対応していくことを、附則、附帯決議、通知、通達等に明記してください。

アンケート調査ならびにグループインタビュー調査から見えた

発達障がい児者への
性暴力の現状


東洋大学社会学部社会福祉学科 助教 岩田千亜紀



発達障害者の性被害の割合は、 男女ともに一般のデータと比べて高く、 特に女性ではかなり高い可能性がある。

●内閣府調査(2017年) では、無理矢理に性交等をされた経験があるのは4.9%(男性1.5%、女性7.8%)であったのに対し、今回のアンケート調査で「望まない人にセックスされる」経験があったのは、22%(男性0%、女性33%)に上る。
●調査の対象者が発達障害者の母数を代表したものでないため、「発達障害者の全般が性被害に遭いやすい」という結論を導き出すことはできないが、「傾向が高い可能性がある」という指摘はできる。



性暴力被害にあう要因の多くが、以下のような 発達障害の特性に関係していると考えられる。

●自己肯定感の低さ
●孤立感からくる、依存の高さ
●孤立感からくる、相手に嫌われたくな  いとの思い、さらにそれに起因する誤解(好きだと思われてしまう)
●孤立感からくる、相手に嫌われたくないとの思いからの断れなさ
●信じやすさからくる騙されやすさ
●相手の気持ちに気づくことが難しい



発達障害者への性暴力の被害・加害を予防するためには、以下のような3つの要素が必要であると考えられる。

❶自己肯定感の向上につなげるために、本人および社会が発達障害者の特性を認めること
❷孤立を防ぐために居場所をつくること
❸同意等について学ぶために性教育を実施することこれまで海外での調査では、「発達障害者の中に知的障害者が多くいる」こと、これまで海外での調査では、「発達障害者の中に知的障害者が多くいる」こと、そして「それらの人たちに性暴力被害が高いこと」が言われてきまし た 。今回の調査からは、「知的障害のない高機能群の発達障害者においても性暴力被害が高い可能性がある」ということが、新たな知見として言えるのではないかと考えます。

上記結果から、刑法において、発達障害者を含む障害を持つ性暴力被害者に対する新たな法的措置の検討ということが、大事だと考えられます。

[出典]
[1]内閣府男女共同参画局「平成29年度男女間における暴力に関する調査」 (http://www.gender.go.jp/policy/no_violence/e-vaw/chousa/pdf/h29danjokan-7.pdf, 2018年5月20日閲覧)
[2] Sevlever, M., Roth, M,E., & Gillis, J.M. (2013) Sexual Abuse and Offending in Autism Spectrum Disorders, Sexuality and Disabilities 31(2), 189-200.

 


「障がい児者への性暴力調査」結果


実施期間:2018年3月1日~31日(うち開所日は26日)/実施場所:発達障害当事者のフリースペースNecco(東京都新宿区)
実施方法:スペース内に調査票を設置し、希望者が回答/回答数 32

Necco創設者
金子磨矢子さんへのインタビュー


 


「障がい児者への性暴力に対する調査」を実施したNeccoは、発達障害当事者によって立ち上げ、運営されているスペースです。創設者である金子さんは、「発達障害児者が人として当たり前に生きられる社会」の実現に向け、平成28年公布された「発達障害者支援法」の改正法案の制定にも貢献してきた方です。 これまでの活動や、ご自身と発達障害との向き合い方、障がい児者への性暴力の現状等について、伺いました。         

「大人の発達障害」という概念がなかった

金子:15年くらい前から発達障害が、大人にもあることが、だんだんわかってきて。最初はインターネット、SNSとかですよね。それで「自分も発達障害かもしれない」っていう人たちが、コミュニティ、グループで集まってきて、そこでオフ会というのを、 やるようになったんですね。でもそのオフ会というのも月に1回とか、そういう感じなので、「いつでも行ける居場所がほしい」っていうのは、みんなの悲願だったわけなんです。それで、「出来たらいいな」と思って、つくったんです。 その頃(Neccoを立ち上げた2010年頃)は、発達障害っていうのは、子どもの障がいであって、「大人になると自然に治るんだ」。そういう概念だったんですね。(子どもには通級等が)徐々にできてきたんですけれども。大人に対しては支援がない。大人を診断できるお医者さんがいないという状態だった。

性暴力を経験している 障がい児者は少なくない

しあわせなみだ(以下「し」):今回の「障害者への性暴力調査」には32名から回答していただいたんですけれども、金子さんのお話だと、「他の調査で はもっと集まる」と。その、「集まらなかった理由」って、何か思い当たることはありますか。

金子:「触れられたくない」っていうところが一番だと思いますね。(アンケートを)見るだけ見ても、「あーちょっとこれは」と言って、また戻される方が多かったです。

し: Neccoに来ている方に、暴力を 経験されている方が少なくない。それで答えづらかったのかなと。  金子さんは日頃から、性暴力に関するお話も聞いている、ということを伺いました。

金子:「そんなつもりなかったのに、無理矢理付き合わされてしまった」とか。「ひどい目に遭った」とか、「騙された」とかね、そう言ってくることがあるんですよね。 「距離感」ていうのが、掴めない、うまく分からない人がすごく多いんですよね。だから、「何月何日にどこどこで 会いましょう」っていうふうに言われると、指定されたところに行くんですね。それをまたね、「断れない」っていう。真面目で「言われたから行く」。でも、相手からしたら、「来たっていうことは、そういう気持ちがあったから来てくれた」って思うんですよね。

性暴力を経験している 障がい児者は少なくない

し: 「発達障害ならではの育ち」が、「断れない」ところにつながっていることを、お感じになる時もありますか。

金子:「自己肯定感が低い」っていうのは、私自身なんかもすごくありますよね。自分自身に自信がないから、「相手の言うことの方が正しいに違いない」と思ってしまうっていうところは、あるんですよね。 私もこの年(64歳)になって、色々なことがだんだんわかってきたところがありますけど、もうずーっとこう、「ダメな子だ、ダメな子だ」って言われて 育ってる人がすごく多いんですよね。友だちとかからも仲間外れにされたりとか、いじめにあったりとか。だからもう反射的にこう、「イエス」と言ってしまうような、何か、あるかもしれないですね。 生まれた時から私は私だったので、「こんなもんか」と思ってました。だんだん、大きくなってくるにつれ、「人と違っている」というのは(わかってくる)。学校なんかに行って、評価が、人と比べるようになってくるじゃないですか。テストでできない。明らかにできないとか、そういうのは、わかるので。「自分はできない。ダメな人間だな。」っていうふうに思ってましたね。 それで他の人っていうのは、「みんな努力をしている人なんだ」って思って。感心してるっていうか、尊敬してるっていうか。自分以外の人はみんなすごい人だと思っていました。

し: 「ほんとは嫌だな」と思っても断われなかった経験もお持ちですか。

金子:それは何回もありますよね。例えば、この仕事をやっていても、私はほんとにすごく、スキルが何もない、というか、何もできないんですよね。ですから「他の人の言うことが正しい」と、今でも思っているので。もう、色々 話せば長い話ですけれども、やっぱり騙されてしまうことっていうのが、次から次へとあります。 (異性関係で)大変だったこともありますね。ちょっと怖かったこともありますね。ストーカーっていうのではないですけど、追いかけてこられて。必死に逃げたこともありますね。

障がいがわかり 「今までのなぞが全て解けた」

し: ご自身の発達障害に気付いたきっかけが、お子さんだったとお伺いしたのですが。

金子:「のび太・ジャイアン症候群」 ていう本が、初めて、一般書店に出た最初の本なんです。発達障害、ADHDの。それを読んだら私のことが書いてあるので、もう、びっくりしました。

し: 子どもの事で、と思って読んだら、自分だった。

金子:いやーもー、ホントに「目から鱗」っていうのはそうことをいうんだな、っていうのは思いましたけど。もうびっくりですよね。何ていうんでしょうね。この「今までのなぞが全て解けた」っていうか、まあ、嬉しかったですよね。「自分はこれだったのか」というのがわかって。 「自分自身がダメな人」と、ずっと思ってきているわけなんですよ。だけど、「生まれつきこれだったんだ」とすれば、 自分の努力が足りなかったわけでもないし、親の育て方が悪かったわけでもないし、仕方ないじゃないですか。だからまさか「原因があった」なんて。それ以来人生がほんとに、別のものになりましたね。それまでは、自分が「いらない人間だ」と思っているわけだったんです。

障がい者の結婚・出産・子育てを支えられない社会

金子:昔は、「年齢がある程度きたら、結婚しなくちゃいけない」と思っていたんですね。その辺もだから、発達障害だから、そういうふうに思い込んでいたのかもしれないと。今思えば。「次に付き合う人とは結婚するもんだな」っていうふうに思っていたんですよ。それで次に出会ったのが、今の夫だったんです。 (今Neccoに来ている人たちは)自分が発達障害だと気付いていて、「自分は結婚できるのかな」。しても、「続けられるか」。「子どもを産んで育てられるか」っていうことを、考えてますよね。

し: 「障がいをお持ちの方で、子どもを育てられなくて、手放されている方も少なくない」と伺いました。

金子:私のぱっと浮かぶ何人かの人たちは、「予期せぬ(妊娠)」ではなくて、ちゃんと「結婚して、(子どもが)生ま れた」。だけど、「うまくいかなくて離婚して」っていう方がほとんどですね。

し:パートナー双方とも障がいがあり、子育てがうまくいかない、ということですか。

金子:だいたい、生まれた子どもも発達障害ってことが多いと思いますね。「別れてから(自分、相手、パートナーに障がいがあることに)気が付く」っていうほうが、多いんじゃないでしょうかね。

し: 発達障害を持ち、性暴力を経験した仲間に、ぜひ一言いただきたいです。

金子:「受けた側の辛い気持ち」っていうのは、その人にしかわからないので、何とも言えないところなんですよね。ただ、日本は確かに、ものすごく遅れているというふうに思います。私も昔はもう、「電車に乗れば、ちかんはいるものだ」と思っていたような時代もありましたけど。ほんとひどい目に遭っている人の話を聞くと、もう、本当に辛いですよね。どうやってこう、取り返したらいいのか、って思いますけど。言葉で言ってあげられないっていうかな…ただね、これからの世の中は、そういうことがないように、ホント、「いい日本になってもらいたい」と、思いますよね。もうちょっと、こう、「ヤなものはヤだ」って、誰もがはっきり声をあげられ拒否をすることができるように社会の意識を変えていくことではないでしょうか。

 

「言える立場じゃない」って
いうのが潜在意識にある。


Yさん
(30代女性、発達障害傾向、うつ、解離性障害、自立支援医療で通院中)
・実施日時:2018年4月19日スカイプ


知らない男性に触られる

Y:小学生くらいの時に、バレエ教室の帰りに親を待ってて、お店のベンチかなんかに座ってたんですよね。そしたら、知らない男性の人が来て、「おじちゃんの娘もバレエやってて、レオタードのサイズを測りたいからお嬢ちゃんの体を測らせてくれ。」って言われて。  私、おかしいなと思ったんだけど、「そうなんだ」と思って、「NO」って言えなかったんですよ、その時。そしたら、体のあちこちを測るふりをして色々触られて、パンツの中に、手を入れられたりして、それでどこか行っちゃったんですけど。「今の何だったんだろう」っていう感じがすごくあって。小学生だったから何が起こったかわからなくて。ただすごくこう、いやな感じはずっと残ってたんですよね。 でもすぐ親が迎えに来たんですけど言えなくて。「何が起こったか」っていうのを自分の中でもその時消化できなくて。ただ感触がずっと残ってて、そのおじさんというか、その人の手とかの感触が「それがなんだったのか」理解するようになってなおさらこう、ずっとこう、傷…、心 の傷と体の感触として残っていて、それが一番、私にとっては一番、負担が大きかった経験ですね。

し:大人や男性から言われると断りづらいことってありますか。

Y:ありますね。小学生の時はやっぱ大人っていう、ちょっと違う年齢のっていう負荷もありますけど、男性にちょっと強い口調で言われると、言えないんですよね。NOって。ちょっと萎縮しちゃうんで私。強めの言葉とかが怖くて。「あっ」て。それで全然NOって言えなくなっちゃうんですよ、今でも。 暴力的までいかなくても、ちょっと強めの口調が「ビクッ」となってしまう。

「いい子」で育つ

Y:両親はどちらも優しい親だったんですけども。幼少期から「いい子でいなきゃ」っていう思いがあって、「親の顔色を見て迷惑かけないようにしなきゃ」っていう、「いい子ちゃん」演じてきて。「相手が求めるもの出さなきゃ、親が求めてるもの出さなきゃ」っていう感じで、過剰適応な所があったので。先回りして大 人の顔色とかを見て、「相手が嫌がる事は 言っちゃいけないんだ」って、誰に言われた訳でもなく、多分潜在的に思っていた所は大きいかなと思います。 今親と話しても、「本当に何にも欲しがらないし、おとなしく一人で遊んでたし、心配になるくらいいい子だった」っていうので。自分で「あーやっぱり、そういうのを演じてたのかな」って思いますね。

同級生からのわいせつ

Y:中学校2年生くらいかな。日常的に胸触られたりとか。向こうはいたずらのつもりだったと思うんですけど。それがどんどんエスカレートしていった時期があって。一人になった時に、誰もいない教室に数人に連れ込まれたことがあって、そこで胸触るくらいじゃなくて、大変なことされた経験が一度だけあって、ひどくこう傷ついてしまって。それは本当に、すごく「人間として扱われない」感じがして、数日何も考えられなかったんですよね、その後。それがちょっと一番傷ついた経験ですかね。 し:特にYさんだけひどかったとか、それともみんなに同じようにやってました?

Y:他の子にもけっこうやってたと思います。でも、やりやすかったのかな、私が、というのもあるかもしれないですね。ちょっと背低くて、弱々そうだったので。細くて。 そこから、隣に男性がいるだけでも怖 い。怖くて体硬直したりとかして。いまでも心理的にシャットアウトしちゃう感じはありますね。近付いてこようとすると、自分から始めにシャッターを下ろすみたいな。「近付いてこないで」ってメッセージを送っちゃってるのがあるので、それも自己防衛になってるのかなっていう。 (相手から)好意を感じると、「いや、興味ないです」みたいなのを暗に匂わせちゃうというか。

し:それがうまく伝わらなかったことってありますか。

Y:ああ、それもけっこうありますね。なんか勘違いして、「照れてるんでしょ」みたいな感じの人とかもいますね。事あるごとに、どんどんアプローチしてくる人とか。その辺はちょっとやっぱ難しいですよね。 言えないんですよね。「言わなきゃ」って思うんですけど。「相手を傷つけちゃいけない」っていうのが、まずあって。元々自己肯定感もあんまり高くないので、なんかNOって言えない。「言える立場じゃない」っていうのが潜在意識にあって、なかなかはっきり言えないんですよね。「相手を傷付けたくない」っていうのと、「どう思われちゃうんだろう」とかいうのが、多分先行しちゃうのかなと思うんですけど。

恋人からの束縛

Y:高校ぐらいかな、付き合っていた相手が束縛タイプだったので、支配的だった印象がありますね。相手は愛情のつもりだったんだろうけど、自分的にはすごくつらかったですね。 すごい電話かかってきたりとか、塾にいるのに、「今どこにいるんだよ」とか、「男と会ってるのか」とか言われたり。家の前まで来たりとか。 それで別れたあとも、すごい電話かかってきて、着信拒否しましたけど、本当、怖かったですね。

し:どうやって別れを切り出しましたか。

Y:「受験が忙しくなるから」という大義名分を作りました。自分がいやだっていうのを言えなかったんですよね。だからいろんな理由を寄せ集めて、納得させるしかないと思って。「俺変わるから」とか言われると、言われそうな、なっちゃいそうな気がして。だから確固たる理由をいっぱい作って、提示してって感じでしたね。

し:相手はすぐに納得しましたか?

Y:その時は納得したけど、その後も電話とか普通にかかってきました。本当に怖かったです。

障がい女性が抱えるジェンダー

Y:「いい子ちゃん」で来たりとか、完璧主義的な所もあるので、みなさん。0か 100か、全か無かみたいな極端な思考で。「完璧な女性像ってこうだよね」っていうのがあって、「完璧にならなきゃ」って思っちゃってる傾向があって、それにちょっとでも外れると、「駄目だ駄目だ、もっとがんばんなきゃ」っていうのがけっこうあるような感じがしますね。誰かに言われたわけでもないんですけど、「社会で求められてる女性像って、こういうもんだよね」みたいなのを、頭の中で勝手に作って、それを「ちゃんと踏襲しよう」とがんばっちゃってるっていうような感じは私もありますね。

性暴力は人の尊厳を貶める

Y:「性暴力」ってひと言で言うじゃないですか。でも、普通の暴力と違いますよね、やっぱり。ただ「傷付けられた」わけではなく。あの、中学の時の経験って、本当、「人としての存在が否定された」感じがして、「もの」としてしか見てない感じがして、「人としての尊厳」をすごく無くされた気がしたんですよね。多分やってる方はそこまで思ってないですよね。ただこう、「ちょっと相手が嫌がることをして傷つけた」くらいにしか思ってないけど。被害者にしたら「人間としての価値を貶められた」くらい、尊厳を貶められる行為だと思うので。それくらい「被害者にとってはひどいことだ」っていうのが、社会的にもうちょっとわかるといいなっ て思います。「体が傷つく」とか、「心が傷つく」とかは当たり前として、それ以上に「人間としての価値」みたいなのを 奪われるっていうのが、すごく大きい経験になっちゃうので、そこら辺まで理解していただけるといいなって思います。

諸外国の性犯罪規定における
障がい児者の取り扱い




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◎ミシガン州:法務省(2014)性犯罪の罰則に関する検討会第4回会議 ミシガン州性犯罪関連条文和訳(http://www.moj.go.jp/content/001130486.pdf
◎ニューヨーク州:法務省(2014)性犯罪の罰則に関する検討会第4回会議ニューヨーク州性犯罪関連条文和訳(http://www.moj.go.jp/content/001130546.pdf
◎カリフォルニア州:法務省(2014)性犯罪の罰則に関する検討会第4回会議 カリフォルニア州性犯罪関連条文和訳(http://www.moj.go.jp/content/001130487.pdf
◎フランス・ドイツ・韓国:大阪弁護士会人権擁護委員会性暴力被害検討プロジェクトチーム(2014)性暴力と刑事司法 信山社
◎イギリス:法務省(2014)性犯罪の罰則に関する検討会第4回会議 イギリス性犯罪関連条文和訳(http://www.moj.go.jp/content/001130488.pdf)法務総合研究所研究部報告38(2008)諸外国における性犯罪の実情と対策に関する研究―フランス、ドイツ、英国、米国―(http://www.moj.go.jp/housouken/housouken03_00003.html
◎オーストリア:深町晋也(2016)オーストリア刑法における性犯罪規定 立教法務研究 9 17-74

 

特定非営利活動法人しあわせなみだ
http://shiawasenamida.org/
info@shiawasenamida.org

◎理事長 中野宏美
◎監修:岩田千亜紀(東洋大学社会学部社会福祉学科助教)
◎アドバイザー:金子磨矢子(大人の発達障害当事者のためのピアサポートNecco創設者)
◎制作メンバー:河村優子/古賀捷平(鳥取大学大学院)・菊池悦子(明治大学)
◎編集協力:高祖常子(株式会社ブライト・ウェイ)/坂本真一郎(クオルデザイン)

発行:2018年7月

本調査はNPO法人まちぽっと2017年度ソーシャル・ジャスティス基金により実施されました